アンチハリウッド!な映画部ブログ

アンチハリウッドな映画部メンバーによるハリウッド以外の映画の記録を綴るブログ。

2016-01-01から1年間の記事一覧

切なく、ノスタルジックな大人のアニメ。「イリュージョニスト」

場末の劇場やバーで手品を披露していた老手品師のタチシェフは、スコットランドの離島にやって来る。この辺ぴな田舎ではタチシェフの芸もまだまだ歓迎され、バーで出会った少女アリスはタチシェフを“魔法使い”だと信じるように。そして島を離れるタチシェフ…

切なさ、味わい深さ。ラストの余韻にあり。「列車に乗った男」

銀行強盗を目論んだ中年男が、列車に乗って小さな町の駅に降り立つ。泊まる場所に困った彼は、元教授がひとりで暮らす屋敷に身を寄せる。男の計画を知った元教授は、その決行日が自分の手術と同じ日であると知り、ふたりには奇妙な友情を育まれる。 パトリス…

2017年こそ完全攻略!六甲ミーツ・アートを上手に回る方法

(投稿日 2016年12月11日、更新日 2017年9月24日) 僕は六甲ミーツ・アートというイベントの大ファンです。 関西以外の人にはなじみがないかもしれませんが、六甲ミーツ・アートとは、日本三大夜景の1つである神戸・六甲山上を舞台に六甲山の魅力や景観を活…

LUX、Super Rich!「BLOW DRY シャンプー台のむこうに」

全英ヘアカット選手権に意気込むブライアンの前に、10年前に恋人のサンドラと家出していた母・シェリーが帰ってくる。彼女はサンドラも含めた家族で大会に出ることを持ちかける。 家族愛をテーマにしたほのぼのストーリー。 ストーリー自体も王道で、 特に斬…

とにかく溜め息が出るほど美しい、緑と光の描写。「言の葉の庭」

「君の名は。」が絶好調な新海誠監督です。 君の名は。を見てすぐに、他の新海作品を観たくなって観た映画。 もう正直日本アニメを、新海監督をなめていました。 オープニングからその映像の、特に緑と光の描写に飲み込まれ、 「実写!?アニメ!?」と混乱…

UKっぽい、とてもUKっぽいドイツ映画。「レボリューション6」

15年前に仕掛けた爆弾。 その予期せぬ暴発によって、バラバラに生きていた6人は再び結集。 15年前の証拠となるビデオテープを消去するために動き出す。 一時流行りました、っていう感じの映画です。 トレインスポッティングやロックストックに近い感はありま…

未来を選べ。来年には続編も!!「トレインスポッティング」

トレインスポッティングです。 ちょうど大学入学したてで、感受性豊かなときに衝撃を受けた作品。 自身の青春時代とも重なってとにかく何回も観ましたね。 映像と音楽最高、ノリ・テンポ最高。 これ以降同じようなブリティッシュノリの映画が何本も上映され…

僕はなぜ、映画を観たり、それをブログに書いたりするのか

こんにちは。nhw01011010といいます。 簡単に自己紹介をすると、30代後半、家族構成は妻と娘が2人。企画・マーケティングが本業のサラリーマンをやっています。 ふと、タイトルにあるように、なぜ、映画を観たり、それをブログに書いたりするのか、何となく…

ローラが走る!そして映像も展開も交錯する!「ラン・ローラ・ラン」

「12時までに金を作らないと、殺される・・・」恋人からの電話を受けたローラ。 時間は後20分。10万マルクを工面するためにローラは走り出す。 個人的には大好きです。 実写映像とアニメが混在していたり、映像的に見てておもしろい。 アンハッピーエンドかと思…

「恋する惑星」のフェイ・ウォンの愛娘がデビュー!?

このブログでは「恋する惑星」の記事へのアクセスがいまだに結構あります。 nohollywood.hatenablog.com そこでふと、フェイ・ウォンって今いくつだ!?って気になって。。。 初めて恋する惑星を見たのが20年くらい前だし。。。 と思って、今何をしているの…

村上春樹、7年ぶりの本格長編が2017年2月に!

村上春樹の新作長編がついに来年発刊されるみたいです! ddnavi.com 実は私、大学時代に目覚めてからずっと村上春樹の大ファンなのです。 中編(?)のつくるくんを挟んで、本格長編は1Q84以来実に7年ぶり! 「1Q84」も良かったですが、「世界の終わり~」…

シュールで哲学的、言葉のシャワーに溺れろ。「Waking Life」

実写の映像をフルデジタルペインティングした映画。 その映像と、イギーポップ「the passenger」に惹かれる。 Walking Life Trailer HD 映像はとりあえずすごい。 単にデジタルペインティングしただけじゃなく浮遊感たっぷりの加工処理は見る価値はある。 内…

ジョナサン・リース・マイヤーズのセクシーさに酔え!「ベルベット・ゴールドマイン」

米国の若い新聞記者が、74年に起こした暗殺偽装騒ぎをきっかけに表舞台から姿を消したグラムのスーパースターの足取りを取材する。 グラムロック最高! ユアン・マクレガーが主演。 収穫はユアンより存在感あったジョナサン・リース・マイヤーズ。 めちゃく…

静かに、たんたんと「素敵な歌と舟はゆく」

実業家である母がサロンを仕切る郊外の大邸宅。生まれながらのブルジョアである父は、愛犬と執事を従え猟と鉄道模型に耽溺し、長男は毎日ボートに乗っているという、バラバラの家族をユーモラスに描いた人物スケッチ風コメディ。 うーん、フランス映画。 夜…

もっとやれる、がんばれ、まだ何とかできる…「アメリカの夜」

フランソワ・トリュフォーです。 映画撮影の日常をスケッチ風につづりながら、すべての映画を愛する人々に捧げられたトリュフォーの名作。タイトルの“アメリカの夜”とは、レンズにフィルターをかけて昼間の撮影でも夜のシーンに見せてしまうこと。それは即ち…

一級品の感動のファンタジー「ビッグ・フィッシュ」

死期が迫った父が、改めて息子に語り聞かせる人生の回想。巨人とともに故郷を出て、サーカスで働きながら、あこがれの女性と結ばれる。戦争へ行き、ひとつの町を買い上げる……。何度も聞かされた父の話は、どこまでが本当なのだろうか? 涙涙涙涙涙涙なみだナ…

広告業界へ憧れる人へ。チュルパン・ハマートヴァ好きな人へ。「コマーシャル・マン」

(投稿日 2016年11月22日、更新日 2017年12月3日) 私が大好きな女優チュルパン・ハマートヴァの出演作を調べていたときに観たドイツ映画「コマーシャル・マン」。 予想してたよりスカッとするサクセスストーリーでおススメです! あらすじと感想 本当に大事…

キングオブ伏線。「フォロウイング」

作家志望のビルは創作のヒントを得ようと、通りすがりの人を尾行する生活を送っていた。ある日、他人の生活を覗き見るのが趣味な男と出会い、思わぬ事件に巻き込まれてしまう。 「メメント」のクリストファー・ノーラン監督作品。 様々なシーンが細切れでつ…

物語・映像・音楽、そして世界観、全てが緻密な傑作「グランド・ブダペスト・ホテル」

ウェス・アンダーソンの2014年の作品。 ベルリン国際映画祭・銀熊賞やアカデミー賞4部門など数々の賞を受賞した名作品。 1932年、品格が漂うグランド・ブダペスト・ホテルを仕切る名コンシェルジュのグスタヴは、究極のおもてなしを信条に大勢の顧客たちを…

ゆるく、あたたかい。「ストレイト・ストーリー」

巨匠デヴィッド・リンチが手掛けた感動ドラマ。73歳のアルヴィンの元に、仲違いしている兄・ライルが倒れたという知らせが入る。交通手段のない彼は、トラクターで遠く離れた兄を訪ねようとするが…。 ゆるい、感じがとてもよい。 ぜひぜひ何も予定のない日曜…

窪塚とARATAがはまり役!「ピンポン」

スポーツもの、といわれてすぐ思いつく人はいるだろうか? なんとなくイメージするのは、これ。 「ピンポン」なんですよね。 松本大洋の原作がめっちゃおもしろかったので期待してた映画。 正直そこまでおもしろくなかった。。。かな。 映画館で上映中にトイ…

ももへの手紙

予告編だけでうるっと来てた本作品。 本編を見て泣かないわけがありません!! 中盤~終盤にかけて、涙 涙 涙 涙 涙 ・・・ 「ももへ」とだけ書かれた手紙を残し、亡くなってしまった父。 こういう話って今の立場では、主人公もさることながら、 父親側の方…

Dr.ストレンジラブ...w「博士の異常な愛情」

もう一つキューブリック。 アメリカ空軍基地の司令官が突然発狂し、ソ連の戦略核基地攻撃命令を出してしまう。 しかし、ソ連側は攻撃をうけると自動的に反撃する、人類滅亡爆弾で応戦。緊迫した状況のなか、ついに両国首脳はホットラインで和解する。だが、…

色褪せないセンス、ユーモア。不朽の名作「時計じかけのオレンジ」

はい、キューブリックです。不良グループのリーダー格のアレックスは、ある盗みの最中に仲間の裏切りで捕まる。その服役中に、悪人を善人に変える奇妙な洗脳実験を受け、暴力を嫌悪する無抵抗な人間となって娑婆に戻される。しかし、そんな彼を待っていたの…

11編のおしゃれなモノクロムービー「コーヒー&シガレッツ」

ジム・ジャームッシュ監督が “コーヒー” と “タバコ” をめぐる 11のエピソードを綴った珠玉の短編集。 ロベルト・ベニーニ、ケイト・ブランシェット、イギー・ポップ、トム・ウェイツ はじめ、個性溢れる俳優やミュージシャンが集い、 コーヒーを飲みながら…

「トレインスポッティング」の続編が来年イギリスで公開!

トレインスポッティングの続編「T2 Trainspotting」がイギリスで2017年1月27日についに公開されます! トレインスポッティングと言えば、スタイリッシュで疾走感溢れる映像と音楽。 ストーリーはめちゃくちゃだけど、UnderworldのBorn Slippyは今でも聞くた…

This time tomorrow where will we be... 「ダージリン急行」

ウェス・アンダーソン第4弾です。 魅惑的なインドを舞台に、大人に成り切れない3兄弟が列車での旅を繰り広げるヒューマン・コメディー。 ちょうど自分がインドに旅行する直前に公開されたこともあって、 とても印象に残っている作品。 いつものウェス・アン…

センス溢れる人形アニメ!「ファンタスティック Mr.FOX」

ウェス•アンダーソン第3弾。今回も独特の世界観が満開って感じ。 ロアルド・ダールの「すばらしき父さん狐」をウェス・アンダーソンがストップモーション・アニメで映画化。意地悪で愚かな金持ちの農場主3人の裏をかいて、農場のニワトリやアヒルを失敬する…

ロイヤル・テネンバウムズをいい意味で踏襲!「ライフ・アクアティック」

続・ウェス・アンダーソンシリーズ。 キャストもビル・マーレイやケイト・ブランシェット、 などなど味のある俳優ばっかり。 おもしろくないわけがない! で、感想はというと、 「おー、まんまロイヤルテネンバウムズのノリと一緒やー」 て感じ。 めちゃくち…

嗚呼、ウェス・アンダーソン「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」

ウェス・アンダーソンシリーズ行きます。 元“天才ファミリー”で、今や家庭崩壊寸前の元・夫婦と3人の子供たちが、再びひとつ屋根の下に暮らし“家族”を再生していく姿をシニカルに描いた異色コメディ! オモシロイ! 章構成、会話のテンポ、伏線の張り方、な…