アンチハリウッド!な映画部ブログ

アンチハリウッドな映画部メンバーによるハリウッド以外の映画の記録を綴るブログ。

松田龍平が好演、コトバをもっと大事に使いたくなる「舟を編む」

 

舟を編む

Amazonプライムで宮崎あおい映画を探している時に見つけた「舟を編む」。
 
パッケージも予告編も地味であまり期待していなかったのですが、思った以上に良い映画でした!
 

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「舟を編む」のあらすじ

ー あらすじ ー
出版社・玄武書房に勤める馬締光也(まじめ みつや)は、営業部で変わり者として持て余されていたが、言葉に対する天才的なセンスを見出され、辞書編集部に異動になる。新しい辞書「大渡海(だいとかい)」――見出し語は24万語。完成まで15年。編集方針は「今を生きる辞書」。個性派ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は辞書編纂(へんさん)の世界に没頭する。そんなある日、出会った運命の女性。しかし言葉のプロでありながら、馬締は彼女に気持ちを伝えるにふさわしい言葉がみつからない。問題が山積みの辞書編集部。果たして「大渡海」は完成するのか?馬締の思いは伝わるのだろうか?

辞書とは気が遠くなるほど長い時間をかけた作業の賜物だと知る

「舟を編む」はとある出版社での辞書作りの話。
作中で、辞書を作り始めてから完成するまで、なんと15年もかかっている。
 
え!15年!?
 
そんなに時間をかけてたら世の中も変わって収録した単語も古くなっているんじゃないの?と思うが、実際に作中では何度も途中で追加作業がなされていた。それだけ時間をかけても、世の中に価値を生み出したいという熱意がないとできない作業。
 
正直、今の時代はインターネットがあるので辞書の必要性を感じなかったのだが、1つの単語の説明文を作るのにあれだけ熱意や作り手の個性が込められているとは。あんなに時間をかけて何度も校正しているとは。「辞書」ならではの、wikipediaとは違う魅力は十分感じた。
 
今度本屋で辞書を手にとってみようか、と思った。
 
作中の辞書のタイトル「大渡海(だいとかい)」。本作のタイトル「舟を編む」。その意味は作中の中で語られているが、「辞書は言葉の海を渡る舟、編集者はその海を渡る舟を編んでいく」。仕事と真摯に向き合う姿が描かれているいい映画だと思います。

松田龍平の配役が完璧

主人公の馬締(まじめ)役の松田龍平。コミュ障で挙動不審な役をやらしたら松田龍平
ほど似合う人はいない。本当に完璧な配役だと思う。
 
【補足】挙動不審な松田龍平が見られる他の作品はこちら→完璧なるサブカル映画!松尾スズキワールド全開!「恋の門」
 
そして、脇役にオダギリジョーと黒木華、宮崎あおい、と実力派な役者がそろっているところも本格派な映画に見せる。
 
ちなみに私はずっと宮崎あおいのファンなのだが、この頃が最強にかわいくておススメ。笑(今回、あまり重要な役回りではないんですが。。)

コトバは大事だ

舟を編むを観て、改めて思ったのは、コトバって大事だ、ということ。
 
言葉の選び方で、伝えたいニュアンスはもちろん、その人の個性も変わってくる。どんな言葉を使うかで、どんな人なのかが見えてしまう。
 
もっと語彙を広げないといけないなー。思っていること、考えていることを、そのまま伝えられるように、そのときに適切な言葉を選べるように。
 
語彙の広さは人間の深さでもあるのかも。
 

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まとめ

涙が止まらないような感動のシーンも、思わず笑ってしまうシーンもありません。でも、たんたんと、まじめに、仕事に取り組む姿が描かれている、それがこの映画の魅力だと思います。だから、こちらも真摯にただ見いってしまう、良い映画です。
 
★★★★★★★★★(9)

 

舟を編む

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